刑事になるには？なり方や必要な資格、適性など解説します

あなたは今「刑事」という職業のなり方に興味をお持ちのことと思います。

刑事になるためには、なり方のステップ、求められるスキルや資格、適性など、刑事に関する知識を網羅的に把握することが大切です。

この記事を読んで、実際になるためのアクションを起こす準備を整えましょう。

刑事とは、警察官の一種です。警察組織の中で、主に犯罪捜査や犯人逮捕を担当する警察官を、刑事と呼びます。

各警察署の刑事課に所属することが多いですが、生活安全課や、組織犯罪対策部などに所属する刑事もいます。

そして、担当する事件の犯人を探したり、犯人の疑いがある人を尾行したり、事件の証拠を集めたりといった捜査をします。

捜査中は、警察官であることを知られてはいけない場合があります。

そのため、スーツなど、制服ではない格好で仕事をする刑事が多いです。

刑事になるには、まず一般の警察官になる必要があります。

高校や大学などの教育機関を卒業した後、採用試験に合格しなければなりません。

警察官の試験は、地方試験と国家試験の2通りに分かれていますが、現場で働く刑事を目指すのであれば、地方試験を受けてください。

そして、一般の警察官として働きながら、検挙などの実績を作ります。

実績が認められれば、上官に刑事養成講習を受ける推薦をもらうことができます。

その後、捜査書類の作成試験や面接を受け、合格すると実際に刑事養成講習を受けられます。

およそ3ヶ月から4ヶ月程度の刑事養成講習を修了すれば、刑事になる資格が得られます。

その資格を持っている状態で、刑事課などに配属されると、刑事として働けるようになります。

刑事になるために、あらかじめ持っていなければならない資格は特にありません。

ただ、刑事として働く上で、自動車の運転はほぼ必須なので、普通自動車免許は取得しておきましょう。

そして、剣道や柔道を始めとした、武道の有段者であれば、刑事養成講習の推薦をもらいやすくなります。

また、警察官の採用試験では、英検やTOEIC、簿記といった資格、武道の段位などは加点対象です。

保有しておくと、採用される可能性が高まるため、刑事を目指しやすくなります。

刑事として就職するにはまず、試験に合格して警察官にならなければなりません。

一次試験と二次試験、体力テストと面接の対策をして、挑む必要があります。

そして、警察官になった後は、刑事養成講習の推薦を受けられるよう、一般の警察官として高い実績を積まなければなりません。

特に、検挙率の高さが重要視されます。

大抵の警察官は、まず交番で働くことになります。

そこで与えられた日常業務をこなしながら、事件の犯人を検挙して、実績を詰みましょう。

また、日常業務で目立った結果を出すことで、刑事の推薦を受けられる場合もあります。

いずれの場合も、上官や刑事課の人に、刑事になる素質があると認められ、推薦を受けることが大切です。

刑事として働く場合、書類を作成するスキルが必要となります。

刑事が作成した書類は、後の検察での取り調べや、裁判などでも使用されます。

そのため、誰が読んでもわかるような文章を書かなければなりません。

特に、誤字をしないように気をつける必要があるので、正しい漢字を知っておくことも大切です。

刑事は一般の人と話す機会も多いのでコミュニケーション能力も最低限は必要です。

さらに、同僚や上司とのコミュニケーションをしっかりとることで検挙にも影響がでるでしょう。

また、どのような人が犯人であっても取り押さえられる腕力、逃げる犯人を追いかけられる足の速さや持久力、長時間の仕事に耐えられる体力など、肉体面のスキルも必要です。

刑事に必要なスキルは基本的に、自己学習で身につけると良いでしょう。

書類作成に必要な、正しい文章を書くスキルは、本を読んで文章をインプットしつつ、自ら何らかの文章を書くことで身に付けられます。

書類をパソコンで作成する際のブラインドタイピング能力も、パソコンを用意して文章を書く練習をすると身に付きます。

また、タイピング練習用のサイトにアクセスして、練習をするのも良いです。

手書きで書類を作成するために必要な、きれいな字を書くスキルは、練習用の書籍を使用することが望ましいです。

刑事に必要な肉体的なスキルは、日頃のトレーニングによって身に付けましょう。

ジムや道場に通って、専門家の指導の下でトレーニングするという手もあります。

刑事はあくまでも警察官であるため、キャリアパスは一般の警察官と同じで、階級で分かれています。

警察組織の階級の中で、刑事と呼ばれるのは、巡査から巡査部長までです。

警察学校を卒業した警察官は、全員巡査として働き始めます。

その後、昇任試験を受けて合格すると、巡査部長となります。

また、巡査の中で、勤続年数が長く、良い成績を収めた人は、巡査長として扱われます。

巡査長の階級はあくまでも巡査ですが、待遇などが異なる場合があります。

そして、巡査、巡査長、巡査部長はいずれも、刑事課に配属されれば刑事です。

巡査部長は、昇任試験を受けると、警部補や警部など、より上の階級を目指すこともできます。

ただ、階級が警部補以上になった時点で、刑事と呼ばれることはなくなります。

刑事の年収は、警察官としての勤続年数と、階級によって決まります。

巡査として働き始めて5年以内に刑事になった場合、年収は500万円前後です。

勤続年数が5年以上になると550万円程度、10年以上勤続したら約600万円と増えていきます。

そして、巡査部長に階級が上がると、年収は50万円から100万円程度高くなります。

明確な階級ではないものの、巡査長扱いになった場合も、50万円から100万円程年収が上がります。

刑事は地方公務員であるため、どの都道府県の警察署に所属するのかによって、具体的な年収は変わります。

勤続年数と階級による年収の上がり幅も、都道府県次第です。

また、刑事の仕事は、残業が多いという特徴があります。

そのため、残業代が加算されることで、年収が警察官の平均を上回りやすいです。

刑事の仕事は、警察官の中でも花形です。刑事に憧れて警察官になったものの、刑事にはなれないという人は大勢います。

そして、刑事は、特別な犯罪の捜査を担当することが可能です。

そのような、大勢の人が憧れる捜査ができることで、モチベーションを維持しやすい点が、メリットと言えるでしょう。

また、刑事が担当するのは、大勢の市民に危険を及ぼしかねない、凶悪な事件が多いです。

その事件の解決に貢献するということは、大勢の市民を守れるということでもあります。

その分、市民から感謝されることも少なくありません。

そのように、平和な生活の役に立っていると実感しやすいのも、刑事という仕事のメリットです。

さらに、勤務時間が長いため、手当によって収入が多くなるのも、メリットと言えます。

刑事の仕事は、警察官の仕事の中でもハードです。毎日深夜まで仕事をすることは、決して珍しくありません。

さらに、担当する事件が解決するまで、休日返上で働き続けなければならないことも多いです。

その分手当はもらえますが、働き詰めによって、身体的かつ精神的な負担が大きくなるのは、デメリットと言えるでしょう。

そして、刑事である以上、プライベートで事件が起こった際には、駆けつけなければなりません。

そのように、プライベートと仕事を区別しにくいのもデメリットです。

さらに、担当する事件によっては、命を落とすリスクがあります。

刑事が担当する事件は、他の警察官よりも危険なものが多いです。

したがって、その分命を落としてしまうリスクは大きいです。

刑事は、上下関係が絶対なので、上からの命令には必ず従わなければなりません。

そのため、上下関係に特に疑問を持たず、どのような命令でも従える人が、刑事に向いています。

そして、刑事には、事件が起こったらすぐに捜査を開始できる行動力も必要です。

いつまでも問題を先送りにせず、思い立ったら速やかに行動に移せる人が、刑事向きです。

刑事が接触する人の中には、悪質な犯罪を犯す人も大勢います。

また、刑事を陥れようと、挑発してくる人も少なくありません。

そういった人に惑わされないために、冷静さが必要です。

また、犯人を尾行する刑事は、長時間の張り込みをしなければならないことも珍しくありません。

その張り込みに耐えられる、忍耐力のある人が刑事向きです。