ITエンジニアになるには？なり方や必要な資格、適性など解説します

あなたは今「ITエンジニア」という職業のなり方に興味をお持ちのことと思います。

ITエンジニアになるためには、なり方のステップ、求められるスキルや資格、適性など、ITエンジニアに関する知識を網羅的に把握することが大切です。

この記事を読んで、実際になるためのアクションを起こす準備を整えましょう。

ITエンジニアとはパソコンを使ってコードを書くなどしてプログラムを組み、ソフトウェアやWebサイトなどの開発を行う職業です。

ITエンジニアと言っても仕事の範囲は様々で、例としては、コードを仕様書の通りに書いてシステムを作るプログラマー、プログラマーが作るシステムの設計書を作るシステムエンジニア、システムに必要なデータベースやネットワークなどのインフラ環境を構築するインフラエンジニアなどが挙げられます。

かつてはITエンジニアを目指すとなると工業高校や高専の情報科、情報系の専門学校、大学・大学院の情報学科を卒業するのが一般的でした。

しかし、業務効率化を目指すにあたってITシステムを導入する企業が増えたり、スマートフォンが普及して個人もインターネットを使うのが当たり前になったことでITエンジニアの需要も急増するなかで、人材が足りていなかったことから、元々学校でプログラミングを学んだことがある人だけでなく、独学でプログラミングを学んだ人や、全くプログラミングを学んだことが無い人を採用する企業も増えています。

そのため、プログラミングが出来た方が応募できる企業の選択肢は増えますが、未経験者でもエンジニアを目指せるようになっています。

ITエンジニアになるためには特に資格は必要ありませんが、IT関係の資格は国家資格も民間資格もあり、資格を取得することでキャリアアップや就職・転職に有利に働くことがあります。

有名な資格としては、独立行政法人情報処理推進機構が運営するITパスポートや基本・応用情報技術者試験などが挙げられます。

それ以外にも開発系、インフラ系など様々な資格が存在していることから、自分が希望するキャリアに合わせた資格を取得すると良いでしょう。

ITエンジニアはITに関する知識が無い未経験からでも目指せます。

この場合は企業で1ヶ月〜3ヶ月程度の研修を受けてから実際に業務に携わることになります。

ただ未経験者を募集する企業の場合、長期的な育成を目的として29歳までもしくは34歳までといった年齢制限を設けていることが多いです。

そのため、未経験からITエンジニアを目指す場合はできれば20代のうちに、30代になったとしてもできるだけ早く就職・転職活動を始めましょう。

ITエンジニアに必要なスキルは、どの職種に就くかで大きく変わりますが、まずどの職種でも共通して必要なスキルが、基本的なネットワークなどのインフラ関連の知識とOSに関する知識です。

開発系のエンジニアでもサーバーの接続などインフラ周りの知識は必要になるので、基本的なインフラ関連の用語や計算は理解しておきたいところです。

基本的にエンジニアが使うOSには、Windows、macOS、Linuxなどがあります。

Linuxは普段使っているパソコンのようにマウスとキーボードを使って操作するのではなく、基本的にはコマンドラインを使ってキーボードのみで操作するものです。

そのため、Linuxのコマンドも理解する必要があるでしょう。

職種別に必要な知識に関しては、プログラマーはプログラミング言語を使ったプログラミング、インフラエンジニアならよりサーバーやネットワーク、データベースなど、どれか1つ以上の専門的な知識が必要です。

今ではプログラミングなどITについて学ぶ人が多いため、独学でも書籍だけで十分スキルを磨けます。

また、動画での教育コンテンツや実際にコードを書いてゲーム感覚でプログラミングを学べるサービスもたくさんあります。

多少難しくても基礎からしっかりプログラミングを理解したい場合、日本では多くの大学が講義を無料で配信しているので、このようなコンテンツを使うのもおすすめです。

自分がやりやすい手段を選んで学ぶと良いでしょう。

しかしプログラミングを学ぶにあたって実務レベルを意識すると、ある程度利用者が多いことを前提とした開発を経験する必要がありますが、個人開発ではなかなかそれができません。

そのため、より実務的なプログラミングスキルを身につけたいと思っているならプログラミングスクールでプログラミングを学ぶと良いでしょう。

ITエンジニアのキャリアパスも職種によって異なります。

開発系の場合はまずプログラマーとしてコードを書く仕事からキャリアを始めるのが一般的です。

そこから経験を積んだらシステムエンジニアとして、プログラマーがコードを書くために必要なシステムの設計書を書いたり、プロジェクトをまとめたりします。

インフラエンジニアの場合はネットワーク・サーバー・データベースの監視や運用保守からキャリアを始めます。

ある程度経験を積んだらどれか1つにキャリアを絞ってネットワークエンジニアやサーバーエンジニア、データベースエンジニアとして、それぞれの構築や設計業務を担当することが多いです。

またプログラマーやインフラエンジニアのキャリアに関しては、AIや分析業務の需要増加から、数学・統計学を学んでデータサイエンティストやAIエンジニアになる人も増えています。

エンジニア全体の平均年収は440万円と言われています。

ただ、エンジニアと言っても様々な職種があり、ポジションや担当する業務の内容によって年収は変わります。

未経験者の場合は一般的な新卒の収入程度で、ボーナス込みで年収350万円程度でしょう。

そこからキャリアを積んで、システムエンジニアなどにキャリアアップすることで年収が上がっていきます。

システムエンジニアに進んだ場合は500万円〜600万円程度、インフラ系の場合はサーバーエンジニアなどに進むことで400万円〜500万円程度を目指せるでしょう。

そして最終的にプロジェクトマネージャーなど上級の職種に就けた場合、650万円〜800万円を稼げます。

IT業界の中でも年収が高い人は、一般的にプログラマーなどより下のポジションから徐々に経験を積んで転職している人が多いです。

それ故に年収が高くなっているので、ITエンジニアを目指す場合はいきなり上を目指すのではなく計画的にキャリアを積んでいきましょう。

ITエンジニアのメリットは今後も需要が減らない可能性が高いことです。

現代では様々な仕事が機械やAIに代わると言われています。

そんな中でその機械を開発する仕事であるITエンジニアはむしろ需要が高くなっていくことが予測されるでしょう。

しかし、IT人材の不足は深刻で、今後さらに人材の需要と供給のバランスは崩れるとみられています。

だからと言って、誰でもITエンジニアとして採用されるわけではありません。

常に新しいスキルを身につけることを怠らず、計画的にキャリアを積み、その時代に合った技術を持ち合わせたエンジニアを目指しましょう。

また、IT業界は比較的働き方改革が進んでおり、リモートワークやフレックスタイム制のような自由な働き方がしやすいのもメリットです。

そのため、自分ひとりで家でゆっくり働きたいなどといった仕事の悩みも解決しやすいです。

ITエンジニアのデメリットは常に新しい技術を学び続けなければいけないことです。

IT業界は急速なスピードで進化していて、日々新しい技術が生まれています。

そのため、ITエンジニアは新しい技術を学び続けないと時代に取り残されてしまいます。

普段からプログラミングが好き、新しいことを調べるのが好きな人なら良いかもしれませんが、休日はできるだけ仕事から離れたい、勉強が嫌いといった人には辛いでしょう。

また、ITエンジニアの仕事は座りっぱなしです。

そのため、腰や首を痛めてしまう人も少なくありません。

普段から無理なく仕事ができるように、机や椅子を疲れにくいものにしたり、定期的に体のメンテナンスをしたり工夫が必要でしょう。

ITエンジニアに向いているのは、地道にコツコツ同じ作業を繰り返すことが苦痛にならない人です。

ITエンジニアの仕事の中でも特に開発系はコードを書いてエラーを確認し、それを修正する作業を延々と繰り返します。

そのため、同じことを繰り返してもだんだん飽きずにきちんと我慢強く取り組める人に向いていると言えるでしょう。

また、正確さにこだわる完璧主義な性格もエンジニアに向いています。

特にインフラ系の仕事は、ちょっとしたミスが原因となってシステムのインフラに大きな影響が出てしまうことも少なくありません。

そのため、文章を一語一句読む、数字のミスによく気が付くようなマメな性格が求められます。

普段から説明書を隅々まで読まないと気が済まない、失敗しないように念入りにチェックをするなどといった性格の人も適正があると言えます。